アイロン設定温度:60℃~
カシワックスの中で最も融点の低いワックスです。 滑走後にクリーニングやベースメイクの初期段階に使用します。
固形ワックスは温度が高くなると徐々に柔かくなります。完全に液化する温度を「融点」と言いますが、柔かくなり始める温度を「軟化点」と言い、KWX-1の軟化点は約30℃です。
夏の気温であれば握り潰せるほど柔らかくなります。
柔かい状態のワックスは密度も低くなります。
密度が低くサラサラな状態のワックスは細かい隙間に染み込みやすく、アイロンの熱で伸ばされた KWX-1 は滑走面の隙間に広がっていきます。
室温で徐々に冷まされていくとワックスは収縮(密度が高くなる)します。
KWX-1は「浸透」に特化した特性を持っています。それは極めて膨張(収縮)率が高いワックスだということです。 KWX-1をホットワクシングして数日室温のままに置いておくと、ワックスがすべて滑走面の内部に染み込み、まるでワックスをしていないような状態(収縮によって表面に見えない)になることがあります。 昼と夜の温度差で膨張収縮を繰り返して染み込んでいきます。
汚れを落とすクリーニングではワックスが温かいうちに剥がしますが、ベースメイクでは充分に冷えてからスクレイピングを行います。
※ワックスを剥がした際に出るワックス滓ですが、カシワックスのすべてのワックスは燃やしてもガスなどが発生しない安全なものです。
「燃えるゴミ」で処分して問題ありません。ロウソクと同じです。またバクテリアによる自然分解も可能です。
KWX-1の使い方